旋盤加工品の調達先の選び方
目次
旋盤の種類別 最適な加工品とは
旋盤は、回転する工作物を固定して刃物を移動させることで切削加工を行う工作機械です。旋盤加工に適した素材は、真円度や円筒度が求められる形状のものです。旋盤には、自動盤、NC旋盤、タレット型複合旋盤、複合旋盤など、様々な種類があります。それぞれの特徴を活かすことで、様々な形状の加工に対応できます。
①自動盤に向いている加工品
自動盤は大量生産に適した旋盤です。特に、内径32mm以下の小径部品の加工を得意としています。
②NC旋盤に向いている加工品
NC旋盤は数値制御によって自動で加工を行う旋盤ですので、比較的単純な形状の加工に適しています。
③タレット型複合旋盤に向いている加工品
タレット型複合旋盤は、複数の工具を搭載したタレットを持つ旋盤ですので、複雑な形状の加工に適しています。
④複合旋盤に向いている加工品
複合旋盤は、旋盤とマシニングセンタの機能を併せ持つ工作機械です。旋盤加工に加え、ミーリング加工を行うこともできます。そのため、側面加工や斜めの加工を得意としています。
当社のメーカー別旋盤の選び方を図にまとめました。ぜひ参考にしてください。
旋盤加工における部品調達屋の調達先選定方法
旋盤加工を外部に委託する場合、部品調達担当者は数多くの旋盤加工屋から最適な企業を選定する必要があります。選定を誤ると、品質不良、納期遅延、コスト増加など、様々な問題が発生する可能性があります。当社の旋盤加工品の調達先を選定する基準を10個にまとめました。
①外径サイズ(小径・大径)
旋盤加工では、加工可能なワークの大きさが機械によって異なります。小径加工を得意とする旋盤加工屋もあれば、大径加工を得意とする旋盤加工屋もあります。加工する部品の外径サイズに合わせて、適切な加工能力を持つ企業を選定します。
②フライス加工が入る加工品かどうか
旋盤加工に加えてフライス加工が必要な場合は、複合旋盤を保有している加工屋を選定する必要があります。複合旋盤は、旋盤加工とフライス加工の両方に対応できるため、工程集約によるリードタイム短縮やコスト削減につながります。
③数量
旋盤加工屋によって、得意とする生産数量が異なります。単品・試作品製作を得意とする企業、小ロット生産を得意とする企業、量産を得意とする企業など、様々です。必要な数量に合わせて、最適な企業を選定します。
④材質(材料支給・自達)
加工する材質によっては、特殊な設備や技術が必要になる場合があります。また、材料の支給に対応しているかどうかも確認します。材料調達も含めて依頼する場合は、材料調達から加工まで一貫して対応できる企業を選定します。
⑤ワークの長さ
加工可能なワークの長さも機械によって異なります。長尺物の加工が必要な場合は、対応可能な加工機械を保有している企業を選定します。
⑥キズレベル
要求される品質レベルは、製品によって異なります。高い精度や表面仕上げが求められる場合は、品質管理体制が整っている企業を選定します。最終的には当社で品質チェックをしますが、高精度になると、加工屋とダブルチェックをすることで安心して製品を納品することが可能です。
⑦RoHS対応の有無
RoHS指令に対応している必要がある場合は、RoHS対応の材料を使用している企業を選定します。場合によっては、ミルシート(材料証明書)の提出がありますので、それにも対応できる企業を選定します。
⑧価格
複数の企業から見積もりを取得し、価格の比較検討します。ただし、価格だけで判断するのではなく、品質や納期なども考慮して総合的に判断します。
⑨表面処理の対応有無
表面処理が必要な場合は、表面処理まで対応できる企業を選定します。表面処理を専門に行う協力会社と連携している企業であれば、ワンストップで対応してもらえるので、管理の手間を省くことが可能です。
⑩納期
必要な納期に対応できるかどうかも重要な選定基準です。納期遅延は、その後の工程に大きな影響を与える可能性があります。確実な納期対応を期待できる企業を選定します。
上記の10個の基準で当社は最適な旋盤加工屋を選定しています。数量、納期を記載した図面を教えていただければ、当社で最適な加工先を選定いたします。
部品調達のことなら、ONIプレシジョンにお任せ
当社の調達先は精密加工を得意とする企業が多く、円筒研削、平面研削などの各種研削加工、マシニング・旋盤などの切削加工、ワイヤーカット放電加工等の様々な加工をあらゆる材質に精密加工することが可能です。コスト優位で調達先を選ばれる場合には、海外調達もご提案することが可能ですので、ぜひお気軽にご相談ください。