精密部品・一括請負/
調達代行サービス

部品調達コラム

アルミに施せる表面処理とは

アルミに施せる表面処理とは | ONIプレシジョン

部品加工メーカーにとって、アルミ素材の表面処理は、製品の品質、耐久性、そして付加価値を左右する重要な要素です。適切な表面処理を選択することで、耐食性、耐摩耗性、装飾性などを向上させ、より高品質な部品を製造することができます。

アルミに施せる表面処理

アルマイト処理

アルミニウムの表面を陽極酸化することで、酸化アルミニウム(アルミナ)の緻密な皮膜を形成する処理です。この皮膜は、アルミニウム本体よりも硬く、耐食性、耐摩耗性に優れています。アルマイト処理に代表されるのは、カラーアルマイト処理と硬質アルマイト処理です。カラーアルマイト処理は、アルマイト処理後、電解着色や染料浸透によって着色する処理です。カラーバリエーションが豊富で、デザイン性にも優れています。一方の硬質アルマイト処理は、通常のアルマイト処理よりも厚く硬い皮膜を形成する処理です。耐摩耗性、耐食性、耐熱性を大幅に向上させることができます。特に、摺動部品や耐摩耗性が求められる部品に有効です。

化成処理

クロム酸塩、リン酸塩などを用いて化学的に皮膜を形成する処理です。アルマイト処理に比べて皮膜が薄いため、寸法精度を維持したい部品に適しています。化成処理に代表されるのは、クロメート処理とリン酸塩処理です。クロメート処理は、六価クロムを用いた処理で、優れた耐食性を付与します。ただし、環境規制により、三価クロムを用いた処理に移行が進んでいます。一方のリン酸塩処理は、リン酸塩を用いた処理で、塗装下地や接着剤との密着性を向上させます。

電解メッキ

電気分解を利用して、アルミニウム表面にニッケル、クロム、亜鉛などの金属皮膜を形成する処理です。耐食性、耐摩耗性、装飾性を向上させることができます。例えば、ニッケルメッキでは、耐食性、耐摩耗性、装飾性に優れ、幅広い用途に使用されます。一方のクロムメッキは、硬度が高く、耐摩耗性、耐食性に優れているため、装飾目的にも使用されます。そして、亜鉛メッキでは犠牲防食作用により、アルミニウムの腐食を抑制するため、防錆目的に使用されます。

無電解メッキ

電気を使わずに、化学反応を利用してアルミニウム表面にニッケル、銅などの金属皮膜を形成する処理です。複雑な形状の部品にも均一な皮膜を形成することができます。無電解ニッケルメッキは、均一な皮膜厚さを得ることができ、耐食性、耐摩耗性に優れています。そして、無電解銅メッキは、導電性、はんだ付け性に優れています。

タフラム

フッ素樹脂を含有した皮膜を形成する処理です。耐摩耗性、耐熱性、非粘着性、耐薬品性に優れており、摺動部品や食品加工部品などに使用されます。

レイデント

リン酸塩皮膜を形成する処理で、塗装下地として使用されます。塗料との密着性を向上させ、塗装の耐久性を高めます。

アルミに施せない表面処理

黒染は鉄鋼材料に用いられる処理で、アルミニウムには適用できません。アルミに黒染めをする場合には、黒色染料を使用した黒色アルマイト処理をします。

アルミの表面処理屋を選ぶポイント

表面処理屋を選ぶ上で重要なのは、品質/膜厚管理が出来るかどうかと特殊処理を出来るかどうかです。様々な処理が出来たとしても、均一で高品質な皮膜を形成できるか、厳密な膜厚管理が行われているかが最も重要です。特に、硬質アルマイトなど、高い精度が求められる処理の場合は重要です。そして、タフラム処理や特殊なカラーアルマイトなど、特殊な処理に対応できる技術と設備を有しているかによって、部品調達先としての付加価値が向上します。

部品調達コラム一覧に戻る
お問い合わせ・ご相談は、 お電話またはメールフォームより承ります。

お問い合わせ・ご相談は、
お電話またはメールフォーム
より承ります。

精密加工品の調達のことなら
どんなことでも
お問い合わせください。

お問い合わせ・ご相談は、 お電話またはメールフォームより承ります。
部品加工調達のご依頼はこちら