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試作部品・リピート加工コラム

ステンレスの種類と刃物選定

ステンレスの種類と刃物選定 | ONIプレシジョン

「ステンレス」と一言でいっても、その種類は多岐にわたり、特性や用途は大きく異なります。錆に強いことで知られていますが、実際には「全く錆びない」わけではなく、環境や条件によっては腐食する場合もあります。だからこそ、適材適所の材料選定と、それぞれの特性に応じた刃物選定や加工ノウハウが不可欠です。

主なステンレスの種類と用途

代表的なステンレス材の一つがSUS304に代表されるオーステナイト系です。耐食性に優れ、食品機械や建築部材などに幅広く用いられますが、粘りが強いため切削性は良好ではありません。SUS430などのフェライト系は磁性を持ち、コスト面で有利ですが、焼入れ性に乏しいのが特徴です。さらにSUS440Cのようなマルテンサイト系は、焼入れにより高硬度を得られるため、刃物や軸受け、医療器具に用いられます。ただし切削難度が高く、工具摩耗も大きい傾向にあります。

高強度ステンレス:SUS630(17-4PH)

ステンレスの中でも特に重要なのが析出硬化系のSUS630(17-4PH)です。熱処理によって高強度を発揮し、航空機部品やバルブ、シャフトなどに広く使用されています。高硬度と高耐食性を兼ね備えていますが、加工は難しく、切削条件や工具選定を誤れば表面品質や寸法精度に悪影響を与えます。こうした難削材こそ、経験とノウハウが試される分野です。

ステンレス加工の難しさ

ステンレスに共通する課題は「切削性が悪い」という点です。熱伝導率が低いため切削熱がこもりやすく、工具の欠けや溶着、仕上げ面の悪化を招きやすい傾向があります。そのため、加工現場では単に工具を選ぶだけでなく、切削油の供給方法や条件管理を含めた総合的な工夫が求められます。

ONIプレシジョンの対応力

ONIプレシジョンは創業以来、硬く削りにくい材料と真剣に向き合ってきました。市販工具をそのまま使用するのではなく、材質や用途に応じて最適な刃物を選定し、場合によっては独自に工具を製作・改良してきた実績があります。例えば、耐摩耗性を重視する場合にはコーティング工具を選択し、溶着防止には切削油供給方法を工夫するなど、加工環境全体を設計する姿勢で取り組んでいます。

お客様への信頼と体験

こうした経験とノウハウの積み重ねにより、ONIプレシジョンはSUS304からSUS630まで幅広いステンレス材に対応し、安定した精度と品質を提供しています。また、私たちは「工場見学」を通じてお客様に加工現場を直接ご覧いただきたいと考えています。実際の加工や工具選定の工夫を目にすることで、なぜONIプレシジョンが難削材加工を得意とするのかをご理解いただけるはずです。

まとめ

ステンレスは確かに加工が難しい素材です。しかし、創業時から硬い材料を削り続けてきたONIプレシジョンだからこそ、最適な刃物と条件を導き出し、安心できる品質でお客様に提供することができます。難削材に挑み続ける姿勢こそが、私たちの最大の強みなのです。

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