アルマイト処理の調達先を選定する際の注意点
ONIプレシジョンは、200社以上の部品調達先を保有しており、
その中からお客様に最適な調達先を選定させていただいております。
今回の記事では、アルマイト処理処理を行いうメリットから、
実際にお客様からいただいた問題事例をご紹介いたします。
目次
アルミ材へアルマイト処理をするメリット
①硬度と耐摩耗性の向上
アルミ材の硬度や耐摩耗性を改善することが可能です。特に硬質アルマイト処理を行うと、表面の硬度と耐摩耗性をさらに向上させることができます。
②変色と腐食の防止
アルミ材は空気中で酸化しやすく、自然に酸化皮膜を形成して保護されるため、一般的には錆びにくいとされています。しかし、この自然の皮膜は非常に薄く、環境によっては腐食することがあります。アルマイト処理を施すことで、人工的に厚い酸化皮膜を生成し、耐食性を強化できます。
③絶縁性の付与
アルミ材は導電性の高い金属ですが、アルマイト処理を施すと、絶縁性が付与され、電流を通さなくなります。
④熱伝導率の低下
アルミ材は高い熱伝導性を持つ素材ですが、アルマイト処理によって生成される酸化膜により、熱伝導率が低くなります。
このようにアルミ材へアルマイト処理をするメリットは、多くありますが、反対にアルマイト処理をするにあたって考慮しなければいけない点もあります。
アルミ材へのアルマイト処理で起きやすい問題
ONIプレシジョンは、アルマイト処理の多数の実績がありますが、実際にお客様から相談をいただいたアルマイト処理における問題点を紹介いたします。
・虹色が強く出る
・シミが発生する
・膜厚が厚いため、マットな感じに、くすんで見える
・電解研磨がされていることが多い
・処理による寸法変化が起きる
当社では、上記のような問題が発生しない調達先を選定し、お客様に部品調達をしています。
アルマイト処理時に起きやすい問題
実際にお客様より相談をいただき、当社の提案により解決した問題事例を紹介します。
①A7075(輸入品)へアルマイト処理後、黒色の腐食が発生
お客様より、アルマイト処理後に黒色の腐食が発生し、表面処理企業を変えても腐食が発生すると相談をいただき、当社に相談をいただきました。使用していた材質を調査したところ輸入品のA7075材を使用していたことが分かりました。使用する材料は、メーカーによって腐食性に差が出ることがあるため、腐食性が高い材料の場合は、水による腐食が発生することがあるため、処理出し前に切削油等をしっかりと除去する必要があります。
そこで当社では、過去の仕入先の中から最適な材料メーカーと表面処理先を選定し、黒色の腐食を防ぎました。輸入会社によっては、状態の悪い材料を選別して処理をすることで対策も可能です。
②A6063(押出材)にアルマイト処理後、酸化被膜の除去をせずに処理ムラが発生
A6063(押出材)は、材料の表面に酸化被膜を形成しているため、耐食性が高い材質です。
しかし、アルマイト処理をする際は酸化被膜の除去をしないと処理にムラが出ることがあります。
当社では、処理出し前に表面を均一に磨いてから、アルマイト処理を実施し、処理ムラの発生を防いでいます。また、押出材は、キズがついている可能性もあるため、材料選定も重要になります。
このように、海外から材料を調達する場合、輸入会社によっては状態の悪いアルミを調達することがあり、メーカーごとに腐食性に差があることを押さえておかなければ、要求通りの表面処理が出来ません。
また、処理をする材料の特性に合わせたアルマイト処理ができる企業の選定が重要になります。
アルマイト処理先の選定・管理の仕方
ONIプレシジョンは、200社以上の部品調達先を保有しており、その中からお客様に最適な調達先を選定させていただいております。実際にアルミのアルマイト処理調達先を選ぶ際に、お客様に確認している内容は以下の通りです。
以下の点を注意して、企業を選定し、お客様に調達をしています。
・表面のムラ
・キズ
・打痕
上記の点においては、当社でも高い基準を持っており、その基準を満たす会社を選定しています。
また、お客様の依頼があれば、ミルシート・成分表も出すことが可能ですし、ご要望の材料メーカーからも調達対応することが可能です。
部品調達のことなら、ONIプレシジョンにお任せ
当社の調達先は精密加工を得意とする企業が多く、円筒研削、平面研削などの各種研削加工、マシニング・旋盤などの切削加工、ワイヤーカット放電加工等の様々な加工をあらゆる材質に精密加工することが可能です。コスト優位で調達先を選ばれる場合には、海外調達もご提案することが可能ですので、ぜひお気軽にご相談ください。
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