材質によって機械を分ける

アルミニウムは軽量・高強度・耐食性といった特性を活かし、食品機械や半導体装置、医療機器など幅広い分野で利用される重要な素材です。しかし、鉄やステンレスと同じ設備で加工を行った場合、アルミの特性を十分に活かしきれないどころか、品質に悪影響を与えるリスクがあります。ONIプレシジョンでは、こうした問題を解決するためにアルミ専用の加工機械と鉄、ステンレスを加工する機械を分け管理体制を整えています。
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異材混入による傷や汚れのリスク
まず問題となるのは異材との混在による傷や汚れです。アルミは鉄やステンレスに比べて柔らかく、硬い材質の切粉(キリコ)が切削油やテーブル上に残っていると、製品表面に細かな傷をつけてしまいます。特に食品機械や医療機器、半導体製造装置、航空機で使用されるアルミ部品においては、表面の清浄度や衛生性が求められるため、このリスクは許容できません。
さらに、切削油の管理も大きな課題です。鉄やステンレスを加工した後の切削油には、微細な硬質キリコが混入しています。この油を用いてアルミを加工すると、加工中に切粉が製品表面を引っかき、光沢や精度を損なう原因となります。また、異種金属が油中で混ざることで電食や腐食を引き起こすリスクも高まります。そのため、ONIプレシジョンではアルミ専用の切削油管理を徹底し、異材とのクロスコンタミネーションを防いでいます。
アルミ専用マシニングセンターによる高品質加工
こうしたリスクを回避するため、ONIプレシジョンではアルミ専用のマシニングセンターを用意しています。機械・治具・切削油をアルミ専用に分けることで、異材混入によるトラブルを未然に防止し、安定した高品質のアルミ加工を実現しています。特に食品用途に使われる部品では、表面処理(アルマイトや硬質アルマイトなど)を施す前の段階から清浄度管理を行い、処理後の品質を最大限に高める工夫を行っています。
専用機を設けるメリットは、品質だけではありません。アルミ特有の切削特性に合わせた工具・条件設定が可能となり、加工効率の向上やバリ発生の低減にもつながります。結果として、納期短縮やコストダウンも実現できるのです。
安心して採用いただけるアルミ部品を提供
ONIプレシジョンは「アルミ加工専用機」によって、異材混入リスクのないクリーンな環境で、安定した品質と精度を確保することをお約束します。これにより、食品・医療といった高い信頼性が求められる分野にも安心してご採用いただけるアルミ部品をお届けしています。