多軸機加工の極み

精密部品加工では「高い製品精度」と「効率的な生産」を同時に達成することが常に大きな課題です。ONIプレシジョンは従来からマシニングセンターやNC旋盤を駆使し、多品種少量部品を数多く手掛けてきました。しかし、こうした単機能機械による加工では段取り替えの多さが避けられません。工程ごとに機械を移し替えるたびにチャッキングや芯出しをやり直す必要があり、その積み重ねは時間的ロスやヒューマンエラー、わずかなズレを引き起こす要因となり、最終的な精度に不安を残します。
目次
多軸加工機の特長
この課題を解決する手段として注目されるのが多軸加工機です。多軸加工機は1台でフライス加工・旋削加工・穴あけ・タップ加工を連続で行うことができ、部品を一度固定したまま複数工程を完了できます。これにより段取り替えを大幅に削減し、工程集約による工数削減と高精度化を同時に実現可能です。
ワンチャッキングによる高精度化
最大のメリットは部品の着脱回数を減らせる点にあります。従来は工程ごとに人の手で着脱を行うため、個人の感覚や技量に左右されやすく、精度のばらつきが生じやすい環境でした。多軸加工機ではワンチャッキングで多工程を完結できるため、人の感性に依存せず、再現性のある高精度加工を実現します。これは医療機器や半導体装置といったミクロン単位の精度が要求される分野で特に有効です。
リードタイム短縮とコスト低減
多軸加工機の導入はリードタイム短縮にも直結します。段取りや搬送が減ることで生産時間が短縮され、納期の短縮や製品コストの低減につながります。ONIプレシジョンが得意とする少量多品種の案件においても、多軸加工機を活用することで「短納期対応」と「安定した品質」の両立を可能にしています。
導入ハードルと最適運用
もちろん、多軸加工機は万能ではなく、設備コストやプログラミング難度の高さといった導入ハードルも存在します。そこでONIプレシジョンでは、従来のマシニングセンターやNC旋盤と組み合わせて生産体制を最適化し、製品特性に応じて最も効率的で高精度な工法を選択できる体制を整えています。
柔軟な対応力が生む強み
ONIプレシジョンの強みは単に多軸加工機を保有していることではなく、「どの工程を多軸で集約し、どの工程を汎用機で最適化するか」を見極める力にあります。この柔軟な対応力こそが、確実な品質とコストメリットをお客様に提供する源泉です。
まとめ
多軸加工機によって実現できる精度と効率。その技術を最大限に活かすことで、ONIプレシジョンは「安心して任せられる部品加工のパートナー」として挑戦を続けていきます。精度・効率・コストのバランスを追求しながら、お客様にとって最適なものづくりを支えていきます。